COLUMN

2020.03.01

親が知っておくべき!子供の習い事を選ぶ際のポイント

今や、子供に何らかの習い事をさせるということはスタンダードになりました。しかし、習い事といってもさまざまな種類があります。習い事の選び方によっては、子供の能力ややる気をぐっと引き出すことにもつながります。子供が楽しく習い事に取り組み、能力を伸ばすために、親は習い事の賢い選び方についてしっかりと心得ておきましょう。ここでは、子供の習い事を選ぶ際に親が気をつけるべきポイントについて、詳しく解説していきます。

人気の習い事から選ぼう!


子供にどんな習い事をさせたら良いのかということで悩んだら、「人気の習い事から選ぶ」という方法があります。人気が高い習い事について、男女別に見ていきましょう! まず、男子に人気の習い事としては、スイミングやサッカー、英会話、武道、書道などが挙げられます。スポーツのなかでも、特にサッカーはテレビで見る機会も多いことから、4~5歳くらいの男子にとっても親しみやすいスポーツといえるでしょう。サッカーはチームワークが重視されるスポーツですから、習い事を通して体力だけでなく、我慢強さなども身に付けることができます。加えて、スイミングについては小さい頃から少しずつ水に慣れておくことで、水への恐怖心がなくなるというメリットがあります。スイミングを習っていると、小学校の水泳の授業にも楽しく取り組むことができるという理由から、幼少期から習い事のひとつとして始める人が多いようです。他に、男の子には武道も人気があります。武道といっても、剣道や空手などさまざまなものがあります。武道を習い厳しい練習を重ねることで、礼儀作法や集中力が身に付くでしょう。 次に、女子の場合はピアノや英会話、スイミング、書道、バレエなどは、人気の習い事といわれています。たとえば、ピアノは昔から女子に人気がある習い事のひとつです。ピアノは毎日繰り返し練習することで上達していきます。毎日練習することを通して、ピアノの技術だけでなく、子供の忍耐力を養うことができる点は大きな魅力です。また、発表会を経験することで達成感を味わうことができる点も、ピアノを習うメリットといえるでしょう。 健康的な体づくりができるスイミングや、将来的に役立つ可能性の高い英会話などは、子供の習い事として男女ともに不動の人気があります。他には、書道も男女に人気がある習い事です。以前と比べると、現代は手書きをする機会が減ってきているといわれています。それでも、正しい筆順できれいな字が書けることを子供に期待する親は多いでしょう。書道を続けることで、美しい姿勢や礼儀作法が身に付くとともに、集中力や忍耐力なども伸ばすことが可能です。 このように、子供に人気がある習い事には、それ相応の理由があります。そのため、人気がある習い事を参考にして選ぶことで、習い事で学んだことが無駄になる可能性が低くなると知っておくと良いでしょう。

体験入学や見学には必ずいく


子供向けの習い事には、たくさんの種類があります。選択肢が多いがゆえに「どんな習い事が向いているか」「楽しく続けられるものは何か」など、親としてはさまざまなことで悩んでしまいますよね。 子供を対象にした習い事の場合は、体験期間が設けられているケースがほとんどです。子供が自分から「習ってみたい」といった場合でも、習い事を決定する段階では、子供に本当に向いているかどうかを判断するのは非常に難しいことです。習い事選びで悩んだときは、ぜひ体験入学を活用してみましょう! 習い事の体験入学では、いくつかのチェックポイントを押さえておく必要があります。まず、どのような習い事を始める場合でも、基礎を大切にしているかどうかを確認しておきましょう。スポーツも音楽も、基礎の部分がしっかりと身に付いていなければ後々技術を習得していくことが難しく、伸び悩んでしまう恐れがあります。上達しなければ、子供自身も「楽しい」と感じることはできないでしょう。 次に、子供の習い事では、講師の質についても重要なポイントとなります。たとえば、「子供たちをまとめる力があるか」や「子供によって、講師が区別や差別をしていないか」などは、親としては必ずチェックしておきたいところですよね。加えて、「子供だけでなく、保護者ともしっかりとコミュニケーションがとれているか」についても、体験入学のときに確認しておくことが大切です。講師に指導者としての魅力があれば、子供にとって習い事の時間がとても有意義で楽しいものとなります。そのため、体験入学に参加した際は、講師の質をさりげなくチェックしてみましょう。 ただ、体験入学に参加して、子供がレッスンに上手く参加できていない場合、「うちの子にはまだ無理だ」などと親が安易に判断してしまうケースも見られます。初めての環境で上手く馴染めなかったとしても、レッスンを続けていくうちに子供自身が習い事を「楽しい」と感じることも多いでしょう。「子供が興味を持っているようなら、一度習わせてみよう」など、親は子供の意思を尊重することも忘れてはなりません。 習い事のパンフレットや資料だけを見て判断してしまうと、後で後悔することにもなりかねないので注意が必要です。また、実際に自分の目で見なければわからない雰囲気なども、実際にはあるでしょう。習い事選びで後悔しないためにも、体験入学や見学には必ず参加しましょう。

習い事を選ぶ際の注意点


習い事を選ぶときには、いくつかの注意点を守りましょう。まず、子供の習い事に関することで、親ばかりが必死になるのは好ましいことではありません。子供よりも親が必死になっていると、時間が経つとともに、子供がその習い事を拒絶する傾向があります。子供の習い事に限らず、「親が良いと思っていることは何でも子供のためになるとは限らない」という点を、親は肝に銘じておく必要があります。 次に、子供の習い事を選ぶ際、ママ友や他の子供とのトラブルに発展する可能性は見落とされがちです。習い事のなかには、能力やスキル、結果が明らかに出てしまうものもあります。たとえば、自分の子供のほうがママ友の子供よりも能力が高かった場合には、妬みや嫉妬の対象となる可能性もあるでしょう。一時的な妬みなどの感情によって、他の子供やその親と関係が悪化することもあるのです。実際にトラブルになって、プライベートにも影響が出てしまう人もいるため、ママ友や他の子供とのトラブルは未然に防ぐ努力をしましょう。 さらに、親のなかには、子供に対して期待をしすぎている人もいます。親が子供の能力を過信しすぎるあまり、習い事で子供の能力以上のことを求めてしまうと、子供は逆に自信を失ってしまいます。特に、個人レッスンでない習い事の場合は、自分の子供だけでなく、他の子供の様子やスキルなどを目にする機会があるでしょう。このとき、自分の子供と他の子供を比較しないように気を付けることが大切です。 また、親が「これからの時代、習い事は必須だ」と思っている場合も注意が必要といえます。現代では、習い事をしている子供や家庭は、確かにたくさんあります。しかし、それがすべてではありません。たとえ習い事をしていなくても、一流の結果を出せる人は一定数いるのが事実です。ゆえに、「習い事をしていなければ、良い将来が与えられない」と親が思うのは大間違いと心得ておきましょう。 最後に、子供のうちからさまざまな種類の習い事をさせると、どれも中途半端で終わってしまう恐れがあります。詰め込みすぎた結果、子供がそのものに対する本来の楽しみを感じることができず、淡々とこなすべき作業と化してしまう場合があるのです。子供を対象とした習い事はたくさん種類があるため、親が将来のことなどを視野に入れて「いろいろ経験させてあげたい」と考えるのは悪いことではありません。しかし、単に知識を詰め込めば良いというものではないことを、親は覚えておく必要があります。

迷ったらとにかく好きなものをやらせる


子供の習い事を選ぶときにはさまざまな種類があって、どれも魅力的に見えてしまうため、親も子供も悩んでしまいますよね。習い事の体験入学も定期開催されているケースが多いため、一度参加して子供が楽しそうにしている姿を見ると、「全部させてあげたい」と親が思うのも無理はありません。しかし、習い事を詰め込みすぎてしまうと、子供が毎日何らかの習い事に通い詰めているような状態になってしまうでしょう。このように、あまりにもたくさんの習い事をしていると、日常の体験をする機会さえも逃してしまうことになりかねません。特に、乳幼児期の子供は毎日の何気ない生活から学び、吸収していきますから、習い事以外のお外遊びなどの時間も大切にしたいものです。 複数の習い事で迷った場合には、とにかく子供がやりたいと自主的にいっているものを選んでみると良いでしょう。このようにすることで、習い事が長続きする可能性があります。子供自身があまり興味を示さなかったり、嫌がったりしているにもかかわらず習い事を始めてしまうと、「あまりスキルが上達していない」「習い事に行くこと自体を嫌がる」などの問題が生じるケースも考えられます。 さらに、子供が自分でやりたいといった習い事をやらせると、「自分で決めたことを最後までやり遂げさせる」という教育の一環にもなるというメリットがあります。子供自身がひとつのことに向き合い、それをくじけずにやり遂げるという経験は非常に大切なことです。ただ、どんな習い事を始めた場合でも、「いつか習い事をやめなければならない日が来る」という点を、親は忘れてはなりません。子供が「習い事をやめたい」といったときに親としてどのような対応をするのかも、重要なポイントのひとつといえるでしょう。万が一、子供が「やめたい」と真剣に意思表示をしてきた場合には、それも子供が成長した証と捉えることもできます。ただし、子供がいうままに習い事を始めたり、辞めたりを繰り返すことは、決して良いことではありません。親は子供の言い分にもしっかりと耳を傾けながら、子供自身が楽しく習い事に取り組めるようなサポートを行う必要があります。 このように、何の習い事を始めるかで迷ったときは「とにかく好きなものをやらせる」ということを、親は覚えておくと良いでしょう。昔から「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、子供自身が好きな習い事であれば才能や得意分野を伸ばすことができる可能性があります。習い事は強制ではありませんから、親が無理強いすることなく楽しく通えそうなものを選ぶことが、習い事選びでは欠かせません。

子供ベースで考えるようにしよう


子供の習い事について考えるときには、ベースとして子供ありきで考えることが重要です。これは当たり前のことではありますが、できていない大人が多いのが現状です。子供の習い事を選ぶときには親のエゴになってしまわないように、くれぐれも注意が必要といえるでしょう。 親のエゴで習い事を選んでしまうと、習い事そのものを嫌がってしまったり、習い事全般に対して悪いイメージを持ってしまったりすることにもつながりかねません。また、親が主体となって子供の習い事を選んでしまうと、「子供が苦手なことや不得意なことをなくそう」という視点で選んでしまいがちです。しかし、幼児期に始める習い事に関しては、子供の好きなことを伸ばすことを念頭に置いて習い事を選ぶべきといえるでしょう。 子供の習い事で悩んだら、ひとまず子供が興味を示している習い事の体験入学などを活用して、子供の様子を見て決めていくことがポイントです。特に、乳幼児期の子供は自分がしたいことでもはっきりと意思表示ができるわけではありません。そのため、興味があるもののなかからある程度種類を絞って、体験入学の利用をしましょう。 ただし、子供が習い事を自分で選べないようなら、親が子供の性格や得意分野などを考慮して、習い事を選択しても構いません。この場合は、「もし子供に合わなければ、また違う習い事を探そう」など、親が軽い気持ちを持っておくことも大切です。そして、自分の意志表示がしっかりとできる小学生になる頃に、子供の習い事についてもう一度見直してみるという方法もあります。 このように、子供の習い事で迷ったら子供ベースで考えて決めることが、能力を伸ばすための秘訣です。まずは体験入学で、子供の好みを見極めてみましょう。