初心者から挑戦できるBREAKING ブレイクダンス
BREAKING ブレイクダンスとは
1970年代にNYのサウスブロンクス地区で生まれ、1983年の大ヒット映画「フラッシュダンス」で世界中に広がったジャンルであり、世界で最もダンス人口が多く、知名度が高いです。
このジャンルを踊るダンサーをBBOY、BGRILと呼び、「B」の語源は曲間のBreakbeatや、発祥の地であるBronx、のBと言われている。
基本的には、立ったまま踊るエントリー、フロアに手をつき独特なステップを踏むフットワーク、遠心力を使い体全体を回転させるパワームーブ、踊りの締めとして体を固めて停止するフリーズの4つから構成されています。
特にパワームーブの一種であるウインドミルやヘッドスピンはメディア等で取り上げられることが多く、目に触れた事のある方も多いと思います。
人気お笑いコンビのナインティナインの岡村隆史や俳優の佐藤健が経験者として有名であり、ナインティナインにおいては、コンビ名の由来がブレイキングの技の一つである1990に由来している。
最近では2024年パリオリンピックに正式種目として組み込まれる可能性が高く、世界中で注目されています。
ブレイクダンスの
歴史と豆知識
ストリートダンスの1種であるブレイクダンス。独特な動きが多いダンスなので、TVなどで見たことがあるという方も多いでしょう。しかしブレイクダンスがいつどこでどのように生まれたのか、その歴史については詳しくはわからないかもしれません。そこで本記事では、ブレイクダンスの歴史とともに、特徴や代表的な技などをご紹介します。
ブレイクダンスは、1960年代にアメリカのニューヨークにあるハーレム地区で人気を集めたダンスが発祥だと言われています。ただし、この時点ではまだほぼフットワークのみのシンプルなスタイルだったようです。その後、1970年代にサウス・ブロンクス地区でブレイクダンスは大きな発展を始めます。1970年代のサウス・ブロンクスと言えば、荒廃が激しく犯罪も勃発するエリア。ギャングが集まり、抗争を繰り返しているような状態でした。そして銃撃や暴力が行われていた抗争の代わりに、ギャングたちが勝敗をつける手段として用いられるようになったのが、このブレイクダンスだったのです。
同じく1970年代に誕生したダンスチーム「ロック・ステディ・クルー」がダンスバトルの際にブレイクダンスを使ったことも、ブレイクダンスが広く知られるようになった大きな要因の1つ。1980年代には「ワイルドスタイル」を始め、「フラッシュダンス」「フットルース」「ブレイクダンス」など、劇中でブレイクダンスが使用される映画が多く公開されました。日本にブレイクダンスが伝わったのもこの時期で、ロック・ステディ・クルーの来日や、風見慎吾が楽曲でブレイクダンスをパフォーマンスしたことなどから人気を集めていきました。そして現在、ブレイクダンスはHip-Hopダンスの1ジャンルとして大きく進化し、世界大会が行われるほどのメジャーなダンスとなりました。爆発的なムーブメントは落ち着いたものの、今なお大勢のブレイクダンサーが活躍しており、また多くの人が新たにブレイクダンスの世界に足を踏み出しています。
初心者が理解したい
ブレイクダンスの特徴
ブレイクダンスがもつ大きな特徴はダンスの構成です。ブレイクダンスは、「エントリー(トップロック)」「フットワーク(ダウンロック)」「パワームーブ」「フリーズ」の4種類の要素があります。この要素をさまざまに組み合わせてダンスを行うものです。なお、要素を組み合わせた一連の流れを「ムーブ」と言い、ダンスバトルは1ムーブごとに披露し合うのが基本です。
エントリーとは、立ったままステップを踏む動作のことです。フットワークは床に手をつきながら、細かな足さばきをみせる動作です。パワームーブは全身を使って行われる、パワフルでアクロバティックな動作。フリーズは、フットワークやパワームーブの動きを、ピタッと止める動作のことを言います。これらの要素を自由に使ってダンスを構成します。全ての要素を入れる必要はなく、また要素を繰り出す順番も縛りはありません。なお、各要素によって多数の技が存在し、それぞれ難易度が異なります。
また、ブレイクダンスはダンスバトルに使用されながら進化していったということもあり、バトルの相手を威嚇・挑発するような動作が多く見られる点も、ほかのダンスにはあまりない特徴です。
初心者ができるようになりたい
ブレイクダンスの技
それでは、ブレイクダンスにおける知名度の高い技をピックアップしご紹介します。
チャールストン
エントリーの中で最も基本的な技の1つです。前後に移動するステップで、足をクロスさせ、足首をリズムよくひねりながら爪先立ちで行います。上下に軽く沈むような動きや、足を大きく内側に踏み込むことなどもポイント。難易度は高くありませんが、始めはコツをつかむまで時間がかかる可能性があります。
スピンダウン
ステップを踏みながらしゃがむ動作を加える技。エントリーの中でも動きの大きいスキルであり、見応えがあります。難易度はそれほど高くありませんが、美しく見せるにはそれぞれの動作にしっかりキレを持たせる必要があるでしょう。腕を大きく振り上げながら殴ったり蹴ったりするような動きが入っているところもポイント。相手のダンサーを挑発する場面でもよく使われます。
シックスステップ
フットワークにおける基本的な技。「6歩」とも呼ばれます。手を床につきながら足を出したり戻したりという動作を行います。6つのステップで元のポーズに戻るため、シックスステップです。なお、このほか1歩から5歩も存在し、数字が少ないほど元のポーズに戻るまでのステップが少なくシンプルになり、難易度も高くなります。
ヘリコプター
フットワークの中でも難易度が高いと言われる技。「1歩」とも呼ばれます。2~6歩では床に足をつけながらステップを行いましたが、1歩は足をつけません。床についた手でバランスを取りながら、足でぐるりと円を描き元の位置に戻します。この動作が旋回するプロペラのようであることから、ヘリコプターという名前がつきました。
ウインドミル
パワームーブの大技の1つがこのウインドミルです。ブレイクダンスと言えばこの技をイメージする人も多いでしょう。床に背を付けた状態で足を大きく開きながら旋回するというものです。非常に豪快かつ派手で見越えがあります。ブレイクダンスをマスターするためには避けて通れない技ですが、このウインドミルの習得でつまずくケースも珍しくありません。なお、手をつきながら行うのが基本ですが、手を使わず回る「ノーハンド」はより高難度です。
ヘッドスタンド
頭をつけた状態で倒立を行う技。足の位置やポーズで変化をつけられます。難易度としてはそこまで高くないものの、優れたバランス感覚が必要になります。
ヘッドスピン
パワームーブの中でも最も高難度と言われる技。ヘッドスタンドの体勢から体を回転させるとともに両手を離し、頭のみで体を支えながら独楽のように回るものです。頭部を守るため、技を出す際はヘルメットを着用します。頭に全体重がかかるので非常にリスクの高い技ですが、その分決めるとかなり盛り上げられます。
タートルウォーク
80年代に流行したオールドスタイルの技の1つ。四つん這いになり頭を床につくくらい下げ、その体勢のまま主に腕を使ってチョコチョコ前に進むというもの。亀のような見た目からこの名がつきました。派手な技ではありませんが、大きな動きの多いブレイクダンスの中では逆にインパクトを狙えるかも。根強い人気を持つ技です。
ハローバック
90年代に生まれたフリーズの大技です。オールドスタイルに対し「ニュースタイル」と呼ばれる技の1つです。倒立した状態で頭を前に腰を後ろに引いて、足を大きく開いたままポーズを保持します。横から見ると体が「く」の字になることも特徴。見た目が派手、かつさまざまな技から繋げやすいため、使い勝手の良いスキルと言えます。
ジョーダン
フリーズの中でもとりわけ人気の高い技がこのジョーダン。片手で体を支えてポーズをとるもので、「ワンハンドフリーズ」とも呼ばれます。非常に難しく見えますが、フリーズにおいては基本となるスキルでもあり、初心者からジョーダンを練習する人も少なくありません。
初心者からブレイクダンス
にチャレンジしてみよう
アメリカ生まれのブレイクダンス。1度見たら忘れられないようなパワフルかつテクニカルな技は、世界中の多くの人々を魅了しています。初心者には難しいのではと思うかもしれませんが、しっかり基礎から始めれば誰でもクールな技を決められるようになるでしょう。気になる方は、ぜひ思い切ってチャレンジしてみてください。