SOUL 初心者から挑戦できるソウルダンス

ソウルダンスはソウルミュージックとほぼ同時期に生まれたものとされており、ソウルミュージックがアメリカで知られるようになったのは1950年から1960年代前半と言われているのでこの時期と考えて良いでしょう。ソウルミュージックはR&Bやゴスペルなど黒人文化から生まれたものです。1950年代〜1960年代と言えば、アメリカで黒人の差別が社会的な問題となり、アフリカ系アメリカ人公民権運動が盛んになった時期でもあります。当時は黒人を奴隷として使っていた名残から、住む場所なども制限されていた時代であり、黒人文化の中で発展してきたソウルミュージックやソウルダンスも当然踊ったり音楽を流したりする場所が限られていました。

しかし、1970年代に入り、アフリカ系アメリカ人公民権運動の効果もあって、黒人の差別解消への取り組みを行う企業が増えていきます。その流れで誕生した番組が、黒人の音楽やダンスに焦点を当てたテレビ番組「ソウル・トレイン」です。この番組では、主にソウルミュージックに合わせて黒人が自由にダンスを披露するプログラムとなっており、ポップやロックなどいわゆるオールドスクールと呼ばれるジャンルのダンスが夜に知られるようになりました。これらの時代に生み出されたダンスはオールドスクールというジャンルに分類されます。

そして1980年代に入り、さらにクラブで踊るダンスの難易度が高度化し、より複雑なステップのハウスダンスやニュージャックスウィングなどといったジャンルが誕生することとなります。ちなみにこの時代に生まれたダンスはオールドスクールに対してニュースクールと呼ばれています。ちなみにダンススクールで「ソウルダンス」という名称のレッスンを目にすることも多いでしょうが、ソウルダンスのレッスンでは主にHIPHOPのステップを多く取り入れたダンスを教えていることが多いです。また、ソウルダンスという名称は日本だけで通用するものであり、海外では「Party Dance」という名称で親しまれています。

ツイスト

ダンスをしっかり習ったことがない人でも一度は踊ったことがあるであろうツイストはソウルダンスの技の一つです。ツイストにも色々な踊り方がありますが、基本的には片足を上げて、地面についている方の足と腰をツイストさせて踊ります。前後に体重を移動させたり、両足を地面につけた状態で足や腰をツイストさせるなどといった踊り方もあり、お子様がいる家庭では親子で簡単にダンスが楽しめるステップなのでおすすめです。

ファンキー・チキン

ファンキー・チキンは直立の姿勢から片足を上げてそのタイミングで膝を外向きに開く、足を閉じて地面を足に付けるという動きを交互に繰り返す技です。ちなみにロックダンスはロックダンスの始祖であるドン・キャベルがこのステップをなめらかに踊れず、ぎこちない動きになったことから生まれたと言われています。

スネーク

ツイスト同様、ソウルダンスの基本中の基本となる技がスネークです。左右に蛇のようにくねくね動くのが特徴的な動きであり、首、肩、腰、足という順に体のパーツをなめらかに動かします。右にスネークをするなら右腕を上げるなどするとより見栄えが良くなるでしょう。この動きをさらに複雑にしたのがポップダンスのウェーブです。スネークではなめらかにパーツを動かすことが大切ですが、ウェーブではなめらかさに加えてパーツ一つ一つを独立させて動かすことが重要となります。気軽にダンスを楽しみたいならスネークから入っても問題ありませんが、これから本格的にダンスを学びたいと思っているなら、体のアイソレーションを学び、パーツ一つ一つをしっかり動かせるようになってからウェーブ・スネークに挑戦するのがおすすめです。

ロボットダンス

実はロボットダンスも元々はソウルダンスの一種です。ロボットのようにゆっくり動いたら停止し、その際にロボットがガシャンと止まるように衝撃を表現すると良いでしょう。そしてロボットダンスがさらにハイレベルになったものがポップダンスです。ポップダンスは体の筋肉に力を入れてヒットを打ったり、ウェーブなどくねくねする動きを取り入れているのが特徴的なダンスとなります。ロボットダンスはテレビなどでもよく取り上げられているので初心者でもどのように動けば良いのかイメージしやすく、ポップダンスに挑戦する前の練習としてロボットダンスに挑戦してみるのもおすすめです。